デルタ航空、それは世界3大エアラインアライアンスの1つである「スカイチーム」の盟主として君臨する大航空会社です。アメリカのアトランタに本拠地を置くアメリカの航空会社として、アメリカを拠点に世界中にネットワークを有しています。
日本でのホーム空港は成田空港となっています。しかし日本国内では似たような名前のスカイマークとの業務連携に失敗したためその影響力を日本国内に広げることが出来ず、羽田空港国際線の発着枠を確保できなかったことがトドメとなり、アジアでの本拠地を韓国の仁川国際空港に移しつつあります。
そんなデルタ航空とスカイチームなのでそのステータスについて国内で語られることはあまりありません。
しかし今回はデルタ航空のメダリオンステータスの素晴らしさに触れることができる機会があったので、デルタ航空とスカイチームのエアラインステータスについて言及したいと思います。
デルタ航空メダリオンプログラム
デルタ航空のエアラインステータスであるメダリオンプログラムを理解するには、まずそこで使われている用語について知る必要があります。
- MQM|メダリオン会員資格取得必要マイル=JALのFOP、ANAのPPのようなもの
- MQS|メダリオン会員資格取得必要区間=搭乗回数のこと
- MQD|メダリオン会員資格取得必要ドル=搭乗チケット購入額のこと
上記3つの用語を用いて、4つあるメダリオンステータスを定義することが出来ます。
メダリオンステータス | 必要なMQM or MQS | 必要なMQD |
シルバー | 25,000MQM または 30MQS | 3,000ドル または 免除 |
ゴールド | 50,000MQM または 60MQS | 6,000ドル または 免除 |
プラチナ | 75,000MQM または 100MQS | 9,000ドル または 免除 |
ダイヤモンド | 125,000MQM または 140MQS | 15,000ドル または MQD免除 |
MQMはJALのFOPやANAのPPと同じようにフライト距離や運賃クラスによって変動する値です。日本で獲得のための修行を行うのは現実的ではないので、その計算式には触れずそう言うものだと思っておきましょう。
MQSはフライト搭乗回数なので、こちらは簡単ですね。要は回数修行です。
MQDは対象運賃で購入したチケットの総額です。コレがANAやJALにない条件ですし、そのうち取り入れるのではないかと噂されています(噂です)。
メダリオンステータスを得るためにはMQM/MQSとMQDはどちらも条件を満たす必要があります。ゴールドメダリオンのMQDだと、今の為替相場なら66万円ぐらいです。JALのサファイアやANAのプラチナと同等と考えると、やや割高です。
ここで重要なのが「MQD免除」の条件です。その条件とはデルタスカイマイルアメリカンエクスプレスカードの暦年の利用額となります。暦年にデルタアメックスカードで下記の利用額に達していれば、MQDの条件は免除となります。
- シルバー・ゴールド・プラチナ|25,000ドル
- ダイヤモンド|250,000ドル
25,000ドルと言えばざっくり計算しても250万円以上、ダイヤモンドの250,000ドルに至っては2,500万円ですから正気の沙汰ではありません。素直にMQD分支払っておいた方が楽になれそうです^^;。
ゴールドメダリオン各会員資格の特典
4つあるゴールドメダリオンの各会員資格の特典をまとめてみます。と言っても多岐にわたっているし、日本にいる限りプラチナとかダイヤモンドとかはまず無理なので、(ワタシにとっても)有用そうな特典だけピックアップしていきたいと思います。
シルバー | ゴールド | プラチナ | ダイヤモンド | |
デルタワンへの無償アップグレード | 出発当日 | 出発当日 | 出発当日 | 出発当日 |
ファーストクラスへの無償アップグレード | 出発24時間前 | 出発72時間前 | 出発120時間前 | 120時間前より優先的に |
コンフォートプラスへの無償アップグレード | 出発24時間前 | 出発72時間前 | 発券直後 | 発券直後 |
同伴者の無償アップグレード | ○ | ○ | ○ | ○ |
優先チェックイン | ○ | ○ | ○ | ○ |
優先搭乗 | ○ | スカイプライオリティ | スカイプライオリティ | プレミアム |
セキュリティライン優先 | ○ | ○ | ○ | |
手荷物優先受け取り | ○ | ○ | ○ | |
スカイチームステータス | エリート | エリートプラス | エリートプラス | エリートプラス |
ラウンジ利用 | ○ | ○ | ○ |
いかがでしょう?なにか琴線に触れる特典はありますか?
JALのJGCやANAのSFCが欲しいために行う修行は、その目的は主に以下の4つです。
- 優先チェックインカウンター
- 優先搭乗
- 優先手荷物受取
- ラウンジの利用
もちろん異論は認めますが、実際にJAL/JGCやANA/SFCステータスを保有するワタシからすると、上記の特典はやはり有用です。
同様の特典を得られるメダリオンエリートはゴールドメダリオン以上、と思われます。
ゴールドメダリオンは3大アライアンスの1つ「スカイチーム」のエリートプラスというステータスにもなれて、「なし」「エリート」「エリートプラス」と言う3段階しか無いスカイチームの中では、なんとゴールドメダリオンでも最上位に位置してしまいます。
この辺りはANAのプラチナ/SFCがスターアライアンスの中では最上位のゴールドステータスになってしまうのと似ていますね。
じゃあシルバーメダリオンがダメダメかと言われるとそうではありません。デルタ航空のシートアップグレードは無償無制限でシルバーメダリオンから対象だからです。
この点がメダリオンプログラムの凄いところです。
もちろん優先順位は低いですが、シルバーメダリオンでも空きがあればエコノミーコンフォートでもビジネスクラス(デルタワン)でもファーストクラスにでもアップグレード対象です。
さらに同一予約番号の同伴者まで無償アップグレード対象と言うから、これはANAやJALでは足元にも及ばない特典なんです。ANAのブロンズやJALのクリスタルでも空いてさえいればシートアップグレード対象と言っているのですから。
デルタ航空のメダリオンステータスを手に入れるには
デルタ航空はアメリカの航空会社で、アメリカは電車に乗るように飛行機を利用するからハードルが高そうなステータスでも達成できるのでしょう。
しかし日本にいながらに純粋にデルタ航空だけでMQMまたはMQSを達成するのは困難です。提携航空会社でもポイントは稼げますが、スカイチームで日本にいながら利用する可能性があるとしたら大韓航空ぐらいですが、やはり使う機会は少ないでしょう。
そんなデルタ航空が弱い日本にテコ入れするために導入された策が、デルタスカイマイルアメリカンエクスプレスカードです。
特にデルタアメックスゴールドカードは所有して年会費さえ払っていればゴールドメダリオンステータスを保持できる素晴らしいカードでした。
しかし2018年6月よりその素晴らしくも大盤振る舞いだった特典は改定されてしまいました。
現在はメダリオンステータスを達成する条件の1つであるMQDと同じようなカード利用額制限が設定されています。具体的には以下の通りです。
- 年間150万円以上利用|ゴールドメダリオン
- 年間100-150万円以上|シルバーメダリオン
- 年間100万円以下の利用|メダリオンなし
元々アメリカ在住者がMQDの設定を免除するためには25,000ドル、つまり250万円以上の利用が必要だったのですが、それがMQMもMQSも必要なく150万円以上の利用でゴールドメダリオンステータスをくれるのだから、よくよく考えるとまだかなりおトクなサービスだということが分かります。
ワタシはデルタアメックスゴールドカードを所有していて、今は改定の移行期間として150万円利用はしてないですがゴールドメダリオンとなっています。
先日デルタ航空の福岡ーホノルル直行便を利用した際に
- スカイプライオリティ優先チェックインカウンター
- スカイクラブラウンジの利用
- 往路のエコノミーコンフォートシートへのアップグレード
- 復路のビジネスクラス「デルタワン」へのアップグレード
- 優先手荷物受取
など、かなり満足の行く特典を享受することが出来ました。
元々デルタアメックスゴールドカードの特典改定があったので、今回のホノルル旅行が終わったら解約予定だったこのクレジットカード、よくよくデルタ航空のメダリオンプログラムを調べてみると保有し続けたほうがいいかも、とちょっと思い始めています。
何よりやはり福岡ーホノルルの直行便を唯一持っているのは存在感あります。あとは同じスカイチームの大韓航空が仁川国際空港からホノルル便を飛ばしているので、子どもが大きくなって航空チケット代がより高くなるようなら、安いルートを模索するかもしれないし・・・迷いますね^^;。
デルタ航空が2019年月より福岡ーホノルル路線から撤退するとのニュースが2019年1月16日に流れました( ;∀;)。そうなるとやはりデルタアメックスゴールドカードは福岡在住者のワタシには解約かも・・・。
まとめ
日本ではあまり馴染みのないデルタ航空のエリートステータスであるメダリオンプログラムについてまとめてみました。
日本でメダリオンステータスを得るためには修行などせず、デルタアメックスゴールドカードを150万利用してお布施する方が断然現実的です。
そしてその素晴らしいアップグレードプログラムに関しては、実は最強なんじゃないかと思い始めました。
最近解約するつもりだったクレジットカードの新たな魅力をどんどん見つけちゃうため、解約しにくくなって困っています。
そんなデルタアメックスゴールドカードでゴールドメダリオンを得るには年間150万円の決済が必要ですが、実は初年度は無条件でゴールドメダリオンを取得することが出来ます。
デルタアメックスゴールドカードは所有者からの紹介で発行したら、今なら23,000デルタマイルが貰えちゃいます。
もし1年以内にデルタ航空を利用予定ならば、一度はゴールドメダリオンの特典を享受することをオススメします。
デルタアメックスゴールドカードをご所望で周りに所有者がいらっしゃらないのならワタシからも紹介することが出来ますので、下記よりご連絡下さい。
gotaroさん、事件です。福岡⇄ホノルルのデルタ、5月に撤退ですってよ!今テレビで…
ホントですね(´゚д゚`)!もうもう、超絶悲しいです。
直行便のありがたみを実感したばかりだったのに・・・(ToT)。