【医師のマンション投資失敗談】11回目となる今回は、ただただ退去=空室発生の連絡に怯えるさまをご紹介したいと思います。
特にためになることはないと思いますが、自戒のために書いている回もあるのでご了承下さい。
一応退去の連絡が来た後どのような流れになるのか、自分自身で何ができるのかその可能性ぐらいはまとめておきたいと思います。
退去=空室発生の連絡
ワタシの場合、退去の連絡は賃貸管理業務をお任せしている管理会社からメールで届きます。不動産を購入した不動産会社の一部門なんですけどね。
バーン、バーーン、バーーーン、バーーーーン!
このメール(退去の連絡)が届いたときの絶望感たるや、不動産投資をしているビギナーにとっては相当なものですよ。
退去ということは家賃収入がなしということです。
所有物件の1割の空室発生リスクを計算に入れて不動産経営をしている人にとってはなんてことないでしょうけど、言われるがままにフルローンを組んでワンルーム投資している人なんて、良くてトントン悪くて赤字という運営がほとんどでしょう。
それゆえ1ヶ月空室が生じるだけで、マイナス10万円ぐらい(月に)が余裕で発生するわけです。
その分の赤字は給与所得との損益通算となるわけですが、全額が取り戻せるわけでもないので(よくて40%ぐらい?)、厳しいと言わざるを得ません。
ワタシの場合3物件を取り扱い3年間で空室発生は上記の4回です。
幸いにして家賃を下げずにどれも再契約できたのですが、1ヶ月以内に入ることはありませんでした。だいたい1-2ヶ月、長くて4ヶ月かかりましたね。
自分の所有物件があるマンション、そしてその周辺をチェックしても他の空室物件もそこそこあるから、数ヶ月経っても逆によく埋まってくれた!と感動したものです。
実際に埋まることは埋まるので都内のワンルームマンションは需要が多くて空室率1%程度という謳い文句も、まあ嘘ではないと思います。
ただコロナの時代では半年も経たずに退去されちゃったこともあるので、今はもっと厳しいかもしれません。
※短期間での退去は契約上NGにしていることは多いです
そのマンションは2021年に入ってチェックしてみると、85戸中14戸が空室として賃貸募集がかかっていました。
年度末という時期的に空室予定の募集も多いのだと思いますが、自分がまた空室発生に怯えてしまっていた可能性もあったかと考えると恐ろしいことです。
※シリーズ最後の方のテーマではありますが物件はすでに売却済みです
ちなみに入居希望者が決まっても、審査などで結局契約に至らずに落胆することもままあります。ホントに心臓に悪い。
入居者が決まったら、契約に基づき所定の家賃が再度振り込まれ始めるだけで特別なことはありません。
空室発生してしまったらどうするか?
空室発生してしまったとしても、大家にできることはそれほど多くはありません。管理会社が時期を見てスーモとかホームズとかに賃貸物件として募集をかけてくれます。
同時に次の入居者がすぐに入れるように提携している業者にお願いして清掃その他原状回復の対応をするわけです。
そのようなサイトに掲載するための手数料とか料金とかあるのかもしれませんが、それを請求されたことはありません。
ワタシがお世話になったことがあるのは1社だけなので、他がどうかは分かりませんがたぶん取られなさそうな雰囲気ですね。
ただ実は積極的にできることもあるといえばあるのです。そしてしなくてはいけないことが発生することもあります。
1.設備交換
前の貸借人が退去した後には、次の人が入れるよう部屋を原状復帰させます。その際経年劣化等で設備の交換が生じたとき、一部はオーナーの負担となります。
全てではなく管理会社が負担するもの、前入居者が負担するもの(基本敷金からの充当)もあります。
オーナー負担の出費は当然経費として計上できます。が、元々が赤字経営だとさらに真っ赤度が増えるだけなので心臓に悪いです。
ちなみに設備交換の見積もりなどは事前に提示されますが、正直高いです。商品をググっても、同等商品の値段を見ると相応の中抜きされている感じはします。
賢いオーナーは自分でしてしまって出費を抑えたりしますが、遠い地にいるとそれも難しいです。
結局「迅速対応手間賃」みたいな感じで押し切られるんですよね。悲しい…
※もちろん良心的な料金や業者がほとんどです(そう信じたいです)
2.物件の改装
基本的に物件の管理は管理会社任せです。ただ自分でやろうと思えばできることはあるんです。
例えば壁紙を実費でちょっとおしゃれなものにしたり、洗面所や浴室の蛇口やシャワーヘッドをちょっと便利なものに交換したり、などです。
同じマンションで空室がたくさんあると、賃料も基本的に横並びです。そこでワンポイントだけでも数千円〜数万円程度の出費で小綺麗にすると、同じ賃料なら選んでもらえる可能性も高まるでしょう。
例えば家具付き物件にしたら、家賃を少し上げても入居者が現れるかもしれません。
そういう細々としたメンテナンスを自分でしてしまえば、少ない出費で大きなリターンが得られる可能性があるわけです。
ただコレ、自分もその地域に住んでないとなかなかできないことですよね。アドバイスとしてはもらったのですが、自分には無理でした。
3.賃料の改定
賃料は当然高ければ高いほどいいに決まっています。スーモなどを見ると同じマンションなのに、階数や角部屋云々などの大きな違いがないのに賃料に違いがあったりしますよね。
あれはオーナーの意向が反映されているのでそれぞれ異なっちゃうんですね。貸借人の入れ替えの時期は賃料改定の大きなチャンスなんです。
ただ相場は同じマンションや周辺地域の同等のマンションと同程度にしないと当然入居者希望は少なくなってしまうので、どこまでも欲深くできるわけではありません。
逆に入居者が入らないからと賃料を下げなくてはいけない可能性だってあります。そうなるともう負け戦ですよね。
姑息な手として「賃料」と「共益費・管理費」の差分を改定することです。
スーモなどは通常「料金」などで物件を紹介していますが、追加料金として「共益費・管理費」や「礼金・敷金」が別途必要になります。
例えばトータルとして8.5万円の賃料を取るとして、内訳が「賃料7.5万円・共益費1万円」と「賃料8万円・共益費5千円」では、入居者が毎月支払う料金は一緒です。
でもスーモなどで表示される画面としては前者の方が安そうに見えるわけです。人の心理として表示されている価格が安い方を選びたくなりますよね(最終的には同じだとしても)。
コチラとしても振り込まれる料金は同じですし、管理費・修繕積立金は設定した共益費から払わなくてはいけないわけでもないので関係ないんです。
※コレ関係ないのビックリですよね、賃料にプラスして共益費とか払っても別にそのマンションに共益費という設定があってそれをその料金で支払っているわけではないんですよ(他は知りませんが、あえて言えば管理費?でも値段は全然違います)
まあ限度はあるでしょうけど。
それと最近ワンルームマンション程度では礼金・敷金は取らない方針のところが多いですね。そこを頂いていたら競争に勝てない、という現実があります。
4.賃貸ルールの変更
コレも貸借人の入れ替えの時期にしかできないのですが、ワタシは入れ替わりの時期に合わせて喫煙禁止を追加しました。
喫煙は部屋を強烈に劣化させるし原状回復も大変になります。必ず守ってもらえるとも思っていませんが、抑止効果になったら幸いぐらいに思ってお願いしていました。
まとめ
医師のマンション投資失敗談11回目は、退去=空室発生の連絡はいかに恐ろしいのか、そして空室発生してしまったらどうすればいいのか、をお届けしました。
恐ろしさ、伝わりましたか?伝わらないですよね…1部屋空室が発生すれば毎月10万円が垂れ流しになる状態です。
ワタシは陸マイラーとしてコツコツポイントを貯めたりマイルを貯めたりしていますが、そんなの一瞬で失われてしまうのが不動産賃貸業の空室発生です。
ワタシは今では不動産所有は0件となっていますが、この連絡に怯えなくて済むようになったのは本当に、本当に、本当に嬉しいです。
不動産投資を始めて色々面倒なこと大変なことありますが、空室発生が一番イヤなものです。それがこの投資の一番のリスクなので当たり前なんですが。
空室率は確かに低い都内のワンルームマンションですが、法人との契約でもなければ2年に1−2ヶ月ぐらいは簡単に空室は発生すると思っておいたほうがいいと思います。
不動産賃貸業を3年ぐらいしたビギナーに毛が生えた程度のワタシが、その少ない経験からこの記事を書いています。
なので色々間違っていることもあるかもしれませんし、最終的にはご自身で色々お調べ下さい。