【医師はこうやってマンション投資に失敗した】シリーズ第2回目です。
今回は実際に購入を決めてしまったシーンなので、最も重要で最も後悔し続けている内容となっています。
なんであのとき買ってしまったのか?なぜ3つも手を出してしまったのか?
後悔先に立たずとはこのことです。そして即決せずに後で調べるとしたら、最低限何をチェックしたのか、それも顧みて見たいと思います。
【医師のマンション投資失敗談】シリーズはまとめ記事を作っていて、書いたものからリンクを貼っていますのでご参考まで↓↓
目次
電話面接から実際の面談まで
今回は失敗談第1回で説明した、ポイントサイト経由で申し込んだ不動産業者との電話面談で決まった実際の面談についてです。
ワタシの失敗談の中でも重要な局面です。
実は以前に面談の内容をブログに書いたことがあります。他の方の参考になればと思って…
https://www.goutaro.com/entry/GAtechnologies201709
自分で読んでみると、それなりにリスクは分かっているっぽいのになんで最終的にマンション投資に手を出してしまったのだろう?
3年経った今、改めて見返してみたいと思います。今回は区分マンション投資(つまり1室購入)についてです。
面談の流れとしては…
- 不動産業者の会社説明
- マンション投資、特に区分マンションの有効性
- おすすめの区分マンション情報の提示
- 実際の商談
という感じでした。
特に区分マンションは東京23区内という土地に限っては今後も将来有望という話をされました。ネット上でどこででも見る話です。
- 将来的な人口減
- 東京だけの人口集中
- お一人様増加による区分マンション需要増
- 都会における区分マンション投資の有用性
今ならよく分かりますが、当時はろくに勉強もせずに面談に挑んでしまったのでいい面ばかりに目が行きがちになってしまいました。
そうならないように心構えをしてネガティブな質問もしまくったはずなのに…なんで購入に至ったのか?ホントに不思議です。
3年経った時点で再度営業トークを吟味してみようと思います。
1.表面利回り4%台はありえないだろう
物件情報を見てチェックする点は色々あると思うのですが、まず気になったのは表面利回りです。
家賃10万円の物件を3,000万円で購入すると、年間家賃収入10万円x12ヶ月=120万円÷3,000万円=0.04→4%の利回り、となります。
ただコレは現金一括購入した際の運用前の想定利回りでしかありません。
実際には「修繕積立金・管理費」「不動産管理費(通常賃料の5%)」「固定資産税」「ローンの支払い(金利)」を年間の家賃収入から引いて計算する実利回りで考えなくてはいけないのです。
実際にワタシの場合は、フルローンで購入したので「家賃収入ー毎月の引き落とし(修繕積立金・管理費、不動産管理費、ローン支払い)」を引くとちょうど0円、もしくは数千円プラス程度だったのです。
つまり固定資産税の分だけ年間マイナスになってしまいました。
実はほぼプラマイゼロかマイナスになる物件ばかり紹介されたのはその時点でも分かっていました。そこで登場するのが魔法の言葉…
「節税対策になります!」です。
2.節税対策でマンション投資するのはありなのか?
多くの医師を陥落させてきた魔法の言葉が「節税対策」です。果たしてこれは有効なのでしょうか?
当時は当たり前ですが普通に確定申告をしていたワタシは、毎年の確定申告時の追加納税にいつもビビっていました。
※複数箇所から給与を得ていて、それぞれの源泉徴収額が少なめになるので、トータルとして足りなくなるのです
予定納税も入れれば毎年100〜万円は見越しておかなくてはならなかったからです。
節税対策ともなればこの追加納税の金額が少しでも減るんじゃないのか?…というのがおそらくマンション投資に飛びついてしまった要因だと思います。
実際に普通に運用しているだけでも赤字なので、パワーワード「損益通算」を行えば給与所得が減るので最終的に支払う所得税は圧縮されて減ります。
実際減りました。
ただその効果が大きいのはマンション購入による初期費用が大きい購入初年度のみで、次年度より目に見えて効果は目減りします。
そもそもマンション投資で赤字を出して損益通算して自分の給与所得を減らしても、それによる減税効果は(自分の所得税率にもよりますが)4分の1とか3分の1とかです。
※減税効果というか実際に預金から減る金額が、ですね
つまり預金からマイナスになるキャッシュはやはりマイナスのままで、そのマイナスが少なくなるだけ、なのです。
なのでマンション経営のみで毎年赤字を垂れ流して、それが節税効果と言われる話には疑ったほうがいいです。大前提の利回りが「カモ」用になっています。
繰り上げ返済をしない限りは赤字が増えることがあっても減ることはまずないでしょうから。
じゃあどうすればいいの?と言う話ですが…
頭金諸々を利用して実利回りをプラスに持ってくる。そして経費などでトータルをマイナスに持っていければ節税効果としてはありでしょう。
もしくは青色申告の65万円以内、または白色申告の10万円以内の利益にとどめておくこと、ですかね。
しかしそれでも1年に1ヶ月程度の空室リスクを吸収できるぐらいの収益は欲しいところです。
追加納税額が減るので節税効果があるように見えますし、マンション投資でローンを返済し終わればマンションが手元に残るので数十年後(30年後ぐらい?)のトータルではプラスになるかもしれません。
しかし30年後の世界、想像できますか?その頃築40年オーバーのマンションってどんな感じなんでしょうね?
40年経つまでに何回修繕を繰り返し出費が増えていったのでしょうね?
3.経費計上による節税効果は有効かも?
経費の問題は非常に難しいです。経費を計上して収益を圧縮して結果として赤字となり、給与所得との損益通算で所得税の支払額が減少するのはありです。
経費での支払いは必要なものなので、受け入れがたい赤字とは違いますから。
その経費も利息や減価償却費など経営上必須のものであれば問題ないのですが、そうじゃないいわゆる判断に迷う様々な項目があることについては、不動産業者が教えてくれるわけもなく購入時に分かるわけもなく、ただただ「経費で計上できる」という言葉に踊らされてしまうのです。
この辺はプロでも迷うところなので、ワタシとしても軽々には書くことができません。
もしかしたら読者が一番知りたいポイントなのかもしれません。
区分マンション投資で収益を大幅にプラスにするのは、遊び金としての頭金をいっぱい持っていなければなかなか難しいです。
となるとマンション投資での実利回りマイナスではなく、ホントの意味での節税効果というのはこの経費になるからです。
経費にできる幅も個人事業主と法人では変わってきますし、分かりにくいです。当然法人の方が経費として計上できる幅は大きいです。
じゃあ法人を作ればいいのか?となりますよね。営業トークでもその説明もありました。
4.マンション管理会社としての法人設営はありなのか?
結論からすると、事業規模に至らないマンション経営で法人設立は必要ありません。
マンション経営の事業規模というのは「10部屋以上の区分マンション経営」か「1棟マンションorアパート経営」と言われています。
※1棟だとまあだいたい10部屋はあるでしょうという曖昧な感じです
区分マンションを1部屋や3部屋買っただけでは事業規模と認められないんですね。
法人を設立して法人にマンション投資をさせる、または運営を任せてもいいのですが、1室とか3室では全然コストに見合いません。
ある程度の大きな収益がないと法人設立・経営のデメリットばかりが大きくなります。正直自由な時間がないとムリです。かと言って、税理士に色々依頼するには収益が少なすぎます。
法人経営の場合決算だけでなく普段の運営においても税理士先生に頼るところが大きいのですが、そうなると年間でん十万の契約が必要です。元々マイナスが前提のマンション投資で、さらに出費をするなんて意味不明です。
ちなみに法人に「マンション投資をさせる」のと「マンション経営を任せる」のはまた全然意味が違います。
前者では法人がマンションを購入することになります。後者は個人が購入したマンション経営のサポートをしてもらう、という感じです。
購入したマンションを法人に移せない限り、個人で購入したマンションは個人で運営する必要があるのです。
設立した法人の名目は「不動産運営に関するコンサルティング業」であり、実際の「投資運用および管理」をするのは個人なのです。
すると、結局個人としても「個人事業主」としての開業届を出さないと意味がないんですね。
スキームとしては法人を設立して家族を役員に添える、個人事業主としてのマンション運営から役員としての家族に給与を払う、それにより自分の利益を圧縮したり家族を税制上有利な立場にして色々節税につながる…という感じです。
ただハッキリ言って、少ない収益の中で役員にした家族に少しでも給与を払うだけでメチャメチャ面倒なことが生じます。
法人の法人税(収益が少なければほぼゼロ)や法人住民税の発生と支払い、役員だと無条件で扶養から外れるので健康保険の取得し直しと社会保険料の支払い、年末調整書類の作成と提出etc…今までサラリーマンだと勝手にやってもらっていたことが次から次に降り掛かってくるのです。
まじで最悪of最悪です。社会保険料の支払いなど余計な出費も更に増えます。
今でも、なんで不動産の営業マンは法人設立の説明をしたのか、必要ないと言わなかったのか不思議でなりません。
ちなみに合同会社設立の際は「会社設立freee」を紹介されただけで、他には一切のアドバイスも手助けもありませんでした。
「登記」とか「定款」などの言葉を初めて知ったのもこの時期で、独力での法人設立はホントに大変でした。
家族としての役員に支払う給与額を調整するなど色々抜け道はあるのでしょうが、ワタシの健康保険から妻が外れるということだけでもの凄い抵抗がありました。
結局「会社設立して役員にしたのはいいけど、事業がうまくいかず役員報酬を発生させることができませんでした」と健康保険組合にゴメンナサイして、ワタシの健康保険に妻を戻してもらいました。
そして実際にマンション運営はマイナスの運営なので、その後も役員報酬を発生させていません。正直少しでも発生させるととたんに面倒事が増えるので、怖くてムリです。
結果として、毎年法人としての法人税報告(0円だけど書類提出は必要)や法人の確定申告に加えて法人住民税の均等割を垂れ流すだけの合同会社、となっています。
アホですねアホ、マジでマンションを数部屋運営するだけなら法人設立なんて全く必要ありません。
ちなみに自分が持っているマンション物件を法人に移すのもものすごい大変ですし(個人素人ではですが)、なんの信用もない合同会社が銀行からお金借りてマンションを購入するなんて夢のまた夢です。
5.青色申告って必要なの?
面談のときは青色申告の話もされましたね。ワタシは法人設立に際しても個人事業主の開業届を提出する際にも青色申告承認申請書類を提出しました。
ただコレ、青色申告できるのは前項でも出てきた「事業規模」に達している場合だけです(個人事業主の場合)。
達していない場合は白色申告になります。ただ白色申告でハッキリ言って十分です。
青色申告って収益がプラスでも65万円まで所得から引いてあげますよ(=所得税が減り減税になりすよ)という感じで税制上有利になるのです。
が、収益がマイナスなんですよ。なのでそのメリットは全く受けることができません。
なおかつ青色申告で確定申告する場合は複式簿記による色々な書類を提出する必要があります。
コレ、素人がちょっと本を読んだだけでするには相当に面倒なんです。
よくネットで「個人でもできる!」「会計ソフトを使えばかんたん!」とか載ってますけど、ウソですね。本買って勉強して会計ソフトも有料で使っていますが、チンプンカンプンです(お前がアホなだけ、という意見は甘んじて受け入れます)。
どちらにせよ事業規模に達していないし、10万円分だけ控除してくれる白色申告で十分です。
家族に給与を払ってその分を経費にして云々…という話は、個人事業主における「青色事業専従者給与」の事かもしれません。家族に支払った給与を経費に計上できるのです。
ただコレも事業規模に達していなければ全く意味はありません。
また確定申告の際、ちょっとメンドウです。
不動産業者の営業トークを振り返る
ちょっと思い出しただけでもこれだけ突っ込みどころが満載だった不動産業者との面談ですが、書くことが多すぎるのと他で書く予定があるのでこのぐらいにしておきます。
ココからは面談時にワタシが疑問に思って質問したことを振り返ってみます。Qが当時面談時にワタシが質問した内容で、Aがその場での不動産業者の答えです。
Q.お得なら自身でしないんですか?→A.しています。みんなしています。
→ウソでしょう。していないと思います。ローンが通るかも怪しい。
Q.損がなさそうなのになぜみんな区分マンション投資をしないのですか?→A.ローン審査が通らないからです。
→コレはある意味ホントの部分もあるでしょう。ただ分かっていてやらないのと、分かっていてやるのとでは全く意味合いが違います。
Q.マンションが耐用限度を超えた30年以上はどうなるのですか?→A.どうもなりません。需要があればそれでも利用されていくでしょう。
→コレはホントでしょう。ただ30年後の実際のマンションの価値低下、修繕積立金など諸費用の増額、家賃の減少など、30年後に予測しないといけないマイナス要因は山のようにあります。
※不動産業者と銀行は35年経ってもギリギリプラスかちょっとマイナスぐらいの絶妙な金利に設定してきます。なのでローンが終わればマンションはすべてあなたもの、家賃収入も全てプラス、マンションを売ってもプラス、といいことばかり言います。
先程のマイナス要因を考えると、35年間プラスマイナスゼロ程度の予測はハッキリ言って甘いでしょう。
銀行金利を入れて実利回り0%程度になるのなら、よっぽど立地に恵まれていない限りは35年後の未来は明るくありません。35年後に至るまでの赤字の膨らみが大きくなりそう、という意味もあります。
30年後まで生き残る優れた立地とは駅チカ5分以内です。10分って想像以上に遠くてネガティブな要因になると思って下さい。
マンション運営を投資として行う場合のメリットとして強調されるものの1つに「団体信用生命保険」があります。
自分が死んだ場合、ローンがチャラになり家族にはマンションが残り、家賃収入は続くので生活保障につながる、というやつですね。
コレにはいい抉る言葉があります…「命を借金して買うの?」ってやつです。
ホントに死んだら、ローンがなくなるのは少なくともいいですね。運営がめんどくさければ売却してしまえばそれだけでプラスです。
でも自分の命を担保にして借金してまでマンションを購入する…そんな必要ある?よく自問自答しましょう。
※もちろん投資に回せるお金がいっぱいあって運営をプロに任せられる収益が上げられるのなら有効です。
Q.空室が生じたときはどうなりますか?→A.オーナーの負債となります。
→コレはそのとおりですが、下手に家賃保証をつけるよりは良かったと思います。家賃保証は地雷です。サブリースを強いるような不動産業者は最初から選ばない方がいいと思います。
そもそもサブリースって最初から家賃の10%ぐらいを搾取されますからね。収益はさらに真っ赤になること請け合いです。
今回業者に提示された東京23区内のワンルーム中古マンションのメリットは空室率が極端に低いことらしいです。だからこそサブリースは必要ないという説明でした。
ただワタシが運用した3部屋で3年、空室は計4回生じました。おいこら、という感じです(もちろん立地の問題やコロナの影響もゼロとは言いませんが…)。
Q.提示するようなおいしい投資の話は取り合いにならないんですか?→A.そのとおりです。
→ホントに取り合いになるのは不動産業者と懇意にしていて、頭金または全額をキャッシュで払える富豪様同士です。サラリーマンはタダの養分としか見られていません。
または不動産業者同士で物件をくるくる回して手数料や差額でお互いに儲け続けるスキームですね。
いずれにせよ、自分の目で見て探すわけじゃなくて不動産業者が持ってくるおすすめ物件は基本「残り物」でおいしい物件は皆無と思っておいたほうがいいでしょう。
Q.実質利回りが0%か赤字では意味がなく、株式運用とかの方がいいのでは?→A.不動産投資は最初の元手がかからないのがメリットです。つまりお金を出すのは銀行様、ということですね。
→コレは実際にそのとおりです。ただ銀行も商売なので、こっちが受け入れられるギリギリの高い金利を設定してきます。
実は銀行側が設定する金利って交渉次第では下げたりすることができるのです。ただ素人にはその交渉はムリですね。なにより信用がないとダメですから。
ワタシも当時試しに聞いてみましたが、コレで決まっています、の一点張りでした。
株式投資に放り込める1,000万円があるなら、不動産投資の頭金として1,000万円を放り込んだほうがお得になる、というのは可能性としては正解です。
ただそんなものはどんな投資でも同じで、ワタシは今なら不動産運営で発生する様々な面倒事に対処するぐらいなら、株式に放り込んでおくほうを選ぶと思います。
Q.大多数のヒトは基本赤字で運営するので35年間赤字続きなのですか?→A.その通りですが、繰り上げ返済をすることによりデメリットを打ち消していくことができます。
→繰り上げ返済をできるぐらいなら最初から頭金をいれるしフルローンは選択しないでしょう。
不動産投資に手を出す20〜40歳代というのは何かとお金が出ていく時期です。自宅の住宅ローンもあるでしょうし、子どもがいたら教育費その他諸々何かと出費が必要です。
数千万円のローンの繰り上げ返済ができるのなら、最初から苦労しません。
またコレはワタシのチェック不足のせいなのですが、自宅の住宅ローンの繰り上げ返済と違って、投資用ローンの繰り上げ返済って手数料がかかるんですよね(少なくともワタシがお世話になった銀行では)。
物件購入後数年以内に売却すると1~3%の手数料が返済額にかかってきます。元手が大きいので、一括売却するとそれだけでも数十万円ぐらいかかります。
完全な盲点でしたね、コレは。
なぜマンション投資に手を出してしまったのか?しかも3つも
今思い起こせば問題だらけの不動産業者との面談で自分自身もそこまで乗り気ではなかったのになぜワンルームマンション投資に手を出してしまったのでしょう?
当時の自分の記載を見返してみると「法人化による赤字決済・経費計上による給与所得圧縮によって生じる所得税減税」というスキームに魅力を感じているのが分かります。
そしてそれは決して間違いではないんですね。
会社設立(合同会社)は心底余計だったと思いますが、個人事業主として申請して白色申告をするだけで、元々赤字の運営なので確かに所得税の減税効果はありました。
また3つも手を出したのは、フルローンなので最初の手出しは保証金ぐらいでほとんど必要なかったから1つも3つも同じじゃん、と安易に思っちゃったのが要因です。
※実際には物件1つに手数料など十数万円の支払いは必要なので、物件が増えるほど出費もかさんでいきます。さらに不動産取得税などはそれぞれに必要です。最初の出費が少なそうでも、物件が多ければ後から積み重なってくるものは多くなります。ワタシバカですね。
3つ、つまり配偶者と2人の息子に資産として受け渡せるマンションがあったらなんて素敵なんだろう…という頭お花畑な発想です。
子どもも築30年のワンルームマンションなんて正直いらないでしょう。管理も面倒ですし。
今でも面談の時点でアホの子のように即決したことは後悔しています。決して悪徳業者だったわけではありませんが、やはりよくある不動産投資の勧誘で(悪い言葉を使えば)騙された感満載です(もちろんワタシが悪いんですが)。
その場でできる簡単なことは、勧められたマンション物件の中古売り出し価格をネットで調べることです。簡単に分かります。
それだけでも数百万円の差があることが分かると思います。それが不動産業者の収益なんですね。数百万円も利益が上がるなら、そりゃ多少の値下げやサービスはポンポンするでしょうし、東京からだってはるばる来るでしょう。リップサービスもしますよ。
もちろんその差額が彼らの利益になるのだから、全く同じ金額になるわけはありません。ボランティアではないのだから利益は必要です。
ただ購入した物件をいざ自分が手放すとき、いきなりその差額分マイナスが発生するのです。それだけで冷静になれると思いませんか?
不動産業者と銀行は結託して、金利と売買利益を最大限上げれる金額に値上げして売っているのです。
いざ自分の不動産を売る立場になったら、金額なんて交渉次第で簡単に変わってくことが分かりました。決してその場の言い値で言われる通り買う必要はないんです。
今しかこの値段がないとか、今ならこれだけサービスするとか、ハッキリ言って大したことありません。そしてだいたいウソです。
今後数百万円のプラスマイナスが生じる投資で、十数万円に目がくらんではいけません。その場で決めなくてもおいしい顧客と思えば、彼らは平気で次々に物件を持ってきますから。
その場で逃したことはもったいないと思うことはほとんど無いと思っておきましょう。騙されてはいけません
ただ、もし当時に戻れるのなら1つだけなら手を出してもいいかな、と思うかもしれません。
色々学んで経験した上でまだそんなことを言うのかと思われますが、実際不動産投資のスキームはちゃんと勉強した上で取り組めば有効なんです。
そして法人は要らずに個人事業主として運営だけするのなら、赤字と経費による所得圧縮は効果がないとは言えません。白色申告で全く問題ないです。
物件が1件なら空室リスクも仕事がら受け入れられなくはありません。
何より子どもたちが10年後東京の大学に行ったり東京で就職する可能性だってゼロではないのです。実家も東京にありますしね。
ただ全ては「後の祭り」です。「後悔先に立たず」です。
次があるとしたらどうするか?それはシリーズの最後の方にまたまとめたいと思います。
まとめ
医師のマンション投資失敗談、実際に物件購入を決めてしまった面談についてまとめました。
ココは今回の失敗談でも最も重要なポイントで思うことも書くことも山ほどあって、収拾がつかなくなりました。
まあ興味があれば吟味して下さい。同じ様な内容は今後も出てくるとは思いますが、それぐらい重要な転換点だったわけです。
何度思い出しても後悔します。最低限「即決はしない」「物件の中古販売価格をネットで調べる」、このぐらいはできたのではないかと後悔し続けています。
何度もお伝えしていきますが、ちゃんと勉強して準備して理解した上で取り組むのならワンルーム中古マンション投資も有効な投資手段です。
またワタシは素人に毛が生えた程度の経験値しか無いので、いろいろ細かい点で認識が間違っているかもしれません。
そして自分がアホなことをしたアホな子と言うことはもう骨身にしみて分かっています。
そういうことをご理解の上ご拝読いただけますと幸いです。
専門家ではないので細かい質問にはお答えしかねます。