【医師のマンション投資失敗談】の第13弾となる今回は、すでに失敗していると理解しているマンション投資から撤退すべく物件の1つを大赤字で売却する、をお届けします。
このマンション投資失敗談シリーズでは無知無勉強な医師が不動産投資に手を出して失敗しているアホさ加減を晒すことによって、同業者への警告とすることを目的としています(もちろんちゃんとした不動産運用で爆益を上げている方々には無関係の話です)。
最も大きな失敗は不動産投資に手を出してしまったことですが、最も大きな損失を出したのは今回の物件売却の件になります。
ココでアホの上塗りを晒すのは心が痛いためしばらくシリーズの執筆を避けていましたが、ついに進めることにしました。
今までの失敗談過去記事は下記まとめをご参照ください↓↓
目次
マンションの売却についてどこに頼む?
ワタシはマンションの売却に関しては全く無勉強で挑みました。なので「参考にしないでください」という体で書いてきます。
さてマンション売却ですが、自分でするのはハードルが高すぎます。やはり不動産業者にお願いせざるを得ません。
問題は「どこにお願いするか?」です。
最初にマンション購入を仲介してもらった業者に相談するのが手っ取り早いかもしれませんが、再度儲けさせるのは業腹なので絶対にNGでした。
結局頼ったのは「ネット検索」でした笑。
ただコレはそれほど間違っていなかったみたいで、購入するときと違って売却する時は切羽詰まっていなければ「高く売れさえすればいい」のです。
コネがなければ複数業者に見積もりをかけて高く売却してくれそうな業者を選べば基本的に問題ありません。見積もりだけなら断るのは自由ですしね。
他に不動産売却に関しては、不動産を購入した途端にその情報をどこかしらで嗅ぎつけた業者から飽きもせずそれ系のDMが届くようになります。
また一度でもマンション売却無料見積り系の横断的なサービスに情報を入れてしまうと、そこからの情報でもDMは届くようになります。
1つは「売却予定の不動産はありませんか?見積り無料ご相談ください」系です。顔つなぎ系のDMです。
もう1つは購入所有している物件に関して「・・・マンションをxxx円で購入したいお客さんがいます!ぜひご相談ください」系です。ピンポイント系のDMです。
重要なのは自分のマンションの不動産価格相場です。正確な値は有料情報だったりしますが、大体の相場はネットで分かります。
DMが提示する金額が、相場より高かったり(経験上相場より高いことがほとんど、だから逆に怪しい)、自分が設定する金額に近かったらDMの業者に連絡するのもありでしょう。
ワタシはDMを勝手に送ってくる業者は胡散臭いと考えていたので、そこは避けて業者を探すことにしました。
胡散臭いというのは完全に主観ですが、以前とてもいい金額を提示してきたDM業者に連絡したら、全く返信がなかったということがありました。
しかもその業者や担当者はその後も時々DMを送ってきたので適当すぎるです。結果、DM業者はすべて信頼しないことにしました。
未だ2年前にすでに売却して名義が変わっている物件に関してもDMを送ってくる業者も複数あるので、適当なことこの上もなし、という印象です。
ワタシがどうやってお世話になった業者に出会ったのかは全く覚えていません。
たぶん「マンション 売却 評判」とかで検索してコレはという文言があった業者を選んだような気がします。
大手ならいいというわけでもなく、同じ業者でも担当によって大きく変わることもあるでしょうから、コネがなければコレばかりは「運」としか言いようがありません。
売却したい不動産相場や自分の売却ラインの設定について
不動産を売却する際にはキャピタルゲイン、つまり利益的なものが得られれば最高です。
しかしワタシのような形でワンルームマンション投資に手を出した人は、所有する物件の相場をネット検索したら最初愕然とするでしょう。なぜなら購入価格はネットで確認できる相場の数百万円は上乗せされているからです。
業者も利益を得るためにそれは当たり前のことなんですが、銀行の利率とか年間を通した収支とか全体像が分かるようになると、最初に購入させられた金額は絶妙な値段設定になっている事が分かると思います。
年間を通してプラスマイナスゼロかややマイナスになる金額になるように上積みできるだけ積んでいるわけです。
そんなわけで、いざ売却しようとしてもキャピタルゲインが得られる可能性は限りなく低いです。
もちろん立地や環境の変化によって相場が上がっている可能性もありますが、大きくプラスで売却できることは諦めたほうがいいでしょう。
正確な譲渡所得は上記式の通りですが、その場で簡単に考えるなら「ローンの残債より高く売れるか売れないか」が1つのラインだと思います。
※ワタシの主観です
ローンの残債より高く売れれば、とりあえずその場での手出しはないわけで気軽に売却することができます。
もちろん実際には上記式の通りで、最終的なプラスマイナスの損得は変わってきます。
まあコレはフルローンで組んでいる場合の話で、頭金を入れていたり全てキャッシュで購入している人はまた別と思います。
ただそういう人たちは不動産で失敗した人たちじゃないでしょうから、この失敗談シリーズそのものが関係ないでしょう。
ワンルームマンション売却価格決定までの流れ
ワタシがコレはと思った業者に連絡を取り、物件の概要やこちらの希望価格を伝えて返事を待ちます。
ワタシの購入価格とざっと調べた市場の売却予定となっている物件の価値には数百万円の差がありました。
小さい差で400万円、大きな差で600万円です。
※この差額の大きさが、ワタシが不勉強だった左証でしょう
なので収支プラスで売却することは最初から諦めていました。あとはいかに高く売れるかが勝負です。
と言ってもできることは少なく、申し込んだ業者が顧客を連れてくる→値段交渉する→顧客の希望購入価格をワタシが聞いて売るか待つかもう少し値段をあげれるか交渉してもらう→再度金額を提示される→交渉してもらう…の繰り返しです。
こちらは提示された売買希望価格に対して意見をいうだけです。
不動産業者の担当はいかにも親身になって相談に乗ってくれるように見えますが、決して味方ではありません。
・もう少し頑張ってみます
・ワタシのお得意様(買主の方が)なので相談してみます
・相場からしてもこの価格が限界です
・弊社の手数料を割引するのでこの値段でお願いします
・今日購入希望の方と面談するのでぜひココで決めてください
・etc…
いろいろな言葉を操ってきますが、結局は手数料商売なので売れさえすればいいんです。そして買う方だってワタシのように馬鹿じゃないので相場は当然分かっているし、いくらで買えば儲かるのかその上限も分かっているわけです。
ワタシだって今回は相場は分かっているので、結局ネットで調べれる範囲の最も高値に近い金額が出たところで決断しました。まあつまり購入価格から400万円近いマイナスです。
この時ワタシは手持ちの物件を売り急いでいました。初めての空室を出して、そのマイナスの大きさからこの投資の失敗を悟り、さっさと手放したかったんです。
マンション売却初体験を誰にも相談せずに行ったこと、売り急いでいたこと、この2点がポイントで、結果として大損して売却することになりました。
じゃあどうすれば良かったと言われても、結局後で売却した2つの物件もネットで分かる程度の市場価格上限では売れましたがそれを超えることはなく、コネもない素人では限界かなとも思っています。
※当該マンションは未だに値落ちしてないので粘って運用を続ければいつかキャピタルゲインが得られた可能性もゼロではありません
結局需要と供給のバランスで落ち着くところにしか落ち着かないというわけです。
※高く売れれば相手が騙されているってことになりますからね
ワンルームマンション投資に手を出した際の失敗を活かすべく「その場で業者の言葉に惑わされて即決だけはしない」この一点だけは誓って交渉に挑みました。
マンション売却時に必要な諸経費
売買価格は決定しましたが、その売買価格から支払わなくてはいけないものがあります。いわゆる譲渡費用です。
一番大きいのが業者の仲介手数料です。
コレが実に大きく、2,000万円クラスで60〜70万円ぐらいかかります。ただココは値引き可能となる大きなポイントなんです。
ワタシから仲介手数料をサービスしてとお願いすることはありませんでしたが、あと少しで売買価格が決まりそうだけどワタシ(売主)が渋っている場合は、この仲介手数料を値引きすることによってワタシの手元に残るお金を増やして交渉材料にしてきます。
それ故仲介手数料は実に変動的で、20〜30万円ぐらいは平気で値引きしてきます。
ただこちらからそこをせっつくのは印象も良くないから止めたほうがいいかなとは思います。
他にこちらが想定していなかった大きな出費となったのは、ローンの繰上返済解約金の存在です。
自宅のローンを繰上返済をしている時はそんなものなかったので全く念頭になかったのですが、コレが実に馬鹿にならない金額なんです。
その解約金の基準も各銀行で異なると思うのですが、ワタシの場合を参考にまで載せておくと「借入からの経過期間」次第で以下のとおりです。
- 1年以内:2.00%
- 1年超3年以内:1.50%
- 3年超5年以内:1.00%
- 5年超:0.50%
今回ワタシは借入してから1年とちょっとで解約したので、それが2,000万円なら30万円もの解約金を余計に払わなくてはいけないのです。
不勉強だったとはいえ、一括返済にそんなお金が必要になるなんてビックリしかありませんでした。
そんな大きな金額も含めて諸経費は50〜100万円ぐらいは必要なので売買価格から差っ引く必要があります。その差っ引いた後の金額がローンの残債より大きければOK、小さければ追加での入金が必要になる、というわけです。ワタシの場合、それが今回400万円近かった、ということです。
マンション売却までの流れ
売買価格が決定してしまえば、後は不動産業者にすべてお任せとなります。
必要書類がドサッと送られてくるので、それらを確認して署名や実印による捺印、追加の書類も用意して返送します。
最初の書類に不備がなければ、次に不動産業者が依頼した司法書士事務所から登記関係の書類が届くので、また署名や捺印をして返送します。
その後司法書士から直接電話での確認があり(ココは必ず電話が必要になる)、銀行への一括返済の期日が決定し、その日までに足りない分を入金しておけば後は待つだけです。
いつの間にかに手続きはすべて終了していて、ワンルームマンションオーナからの脱却も終了、というわけですね。
結局不動産業者の担当者とは一度も顔を合わせることなく終わりました。
しばらくして司法書士から登記関係の書類(手続きが終了した旨の内容)が届きます。
マンション売却後に気になったこと
マンション売却後に気になったことは、支払い関係です。契約書を隅々まで読んでないのが原因なのですが、元々隅々まで過不足なく読み込むなんて無理だからしょうがないと思っていますが…
- 固定資産税の支払い書類が届く
- 管理費の支払いが暫く続く
など、「あれ?」ということがあります。
この辺は書類をちゃんと読めば、売買契約の中に書いてあったりします。〜月までの管理費はこちらが請け負うこと、などなど。
あちらもプロなので手違いなど滅多にあることではなく、マンションを手放した後なのになぜか細々と支出が残っていてもそれはそういうものと思うしかありませんでした。
よく読めば、固定資産税については購入価格の中に入れておくから今年の分は払っておいてね、なんて記載があったりしますし。
あと税務署から「マンション譲渡による所得が発生したらちゃんと確定申告しなくちゃイカンぜよ〜、申告しないならその理由を書いて返送しなさいよ〜」というはがきが届きます。売買したことはちゃんと情報として伝わっているのです。
この場合のマンションの譲渡所得は「売買金額ーローン残債」でプラスになったとかマイナスになったとかではなく、売買時点までの減価償却費なども考慮した正式な譲渡所得金額のことになります。
ただそれを考慮しても今回は大幅なマイナスになったので、譲渡所得は生じなかったので確定申告できる内容はありません、的なことを記載して返送しました。悲しい…
まとめ
【医師のマンション投資失敗談】第13弾として、初のワンルームマンション物件売買で数百万円の赤字を出した話をお届けしました。
今回に関してはどう動いたら正解だったのかもよく分かりません。経験値が少なすぎて。
もっと高く売れたのか?売れなかったのか?未だに疑心暗鬼です。
未だに届くDMではもっと高値での購入希望の顧客がいます!的な内容が載っています。本当にその値段で売れるのか?売れるならばワタシはやっぱりバカだったことになります。
ただそういうDMに反応して連絡しても、結局交渉の結果市場価格の範囲内でしか売買できないと判断した結果がご覧のとおりです。
大陸系の日本の不動産を買い漁る大富豪が顧客にいれば高く買ってくれたかもしれませんがね笑。
もうすでに終わった話なのですが、いまだに悩んでいます。罪深きことよ…
次回は空室以外の家賃減額の原因となる設備投資の負担、についてお届けします。
ワンルームマンションを手放すに当たっては1つの業者のみで対応してもらっており、ワタシにとっても初めての経験となることでした。
ですので今回の内容が普遍的に通用するものとは限りません。
あくまで一例として参考にして頂けたらと存じます。