噂されていたANAの新しいプレミアムメンバーステータスの基準が発表されました。
新たに基準を設けるのではなく、今までの基準はそのままにして別にチャレンジ(キャンペーン)という形で、新たなANAプレミアムメンバーステータスのハードルを設けた形です。
マイラーとしては見逃せない発表です。早速内容をチェックしていきましょう。
目次
ANAのプレミアムステータスチャレンジは利用金額ありき!
まず発表されたANAのプレミアムメンバーステータスチャレンジの内容をチェックしていきましょう(公式ページ)。
※今回は一応「獲得チャレンジ」という位置づけて、いわゆるキャンペーンとして提示されているのでまずは一時的なものと考えておきましょう。永続するかどうかは不明です。
ステータス | 条件1 プレミアムポイント数※ | 条件2 対象サービス利用数 | 条件3 ANAカード・ANAPay決済額 | 従来の条件 (プレミアムポイント数のみ) |
ブロンズ | 15,000 | 4サービス以上 | 400万円 | 30,000 |
プラチナ | 30,000 | 7サービス以上 | 600万円 | 50,000 |
ダイヤモンド | 50,000 | 7サービス以上 | 600万円 | 100,000 |
80,000 | 4サービス以上 | 400万円 | ||
ダイヤモンド +More | 150,000 | 7サービス以上 | 600万円 | 150,000 +500万円 |
※ANAグループ運航便利用分のみ
ご覧のように新しいANAステータス基準(チャレンジ・期間限定の可能性もあり)は、従来のプレミアムポイントのみだった条件から、ANAカード(+ANAPay決済額)の利用条件が加わっています。
その分必要なプレミアムポイントを少なくしているのが特徴です。
コロナ禍で飛行機需要が落ち込み、さらに乗りたくても乗れない顧客のために飛行機をたくさん利用できなくてもステータスが維持できるように考えられたもの、ということになります。
通常ANAのステータスを目指すマイル修行といえばプレミアムポイント(PP)単価=10円が基準と言われていました。
ダイヤモンドならば100,000ポイントを100万円以内で獲得できれば上々、となります。
その基準と比較するとANAカード決済額の条件はとてもとても高いです。従来の条件のままでチャレンジした方がリーズナブルと感じるでしょう。
ただ現代社会でクレジットカードは必ず利用するものです。それはANAのサービスだけに限りません。それ故にクレジットカードの利用額が大きいユーザーにとっては決して改悪とまでは言えないんですね。
※そもそも従来のステータス獲得基準はそのまま残っているので改善も改悪もない
それ以上に気になるのが対象サービスの利用数という条件ですね。それを含めてステータス基準条件を細かく見ていきましょう。
本キャンペーンは1暦年の集計後にステータスが決定するので、通常設けられているプレミアム事前メンバーシップの対象にはなりません
条件1:プレミアムポイント数
条件1はANAのマイル積算運賃の利用で獲得できるプレミアムポイント数です。
ご覧のようにマイルが貯まる運賃でANAグループ運航便やスターアライアンス加盟航空会社に搭乗するとマイルとは別に特別なプレミアムポイントが積算されます。
従来のANAステータス達成基準はプレミアムポイント数のみで、さらにその半数がANAグループ運航便利用である必要がありました。
今回のANAステータスチャレンジ基準ではすべてがANAグループ運航便利用で獲得したプレミアムポイントである必要があります。
その点が違いですが、少なくとも2021年はコロナ禍で国際線の利用がかなり限られるので、スターアライアンスメンバーの運航便を搭乗することはほとんどないと思われます。
+Moreを除けば、必要なプレミアムポイント数は少なくて済むので改善と捉えていいでしょう。
条件2:達成条件の対象サービス
条件の2はANAグループに関連した対象サービスを4つ、ないし7つ以上を利用することです。
対象サービスは最初の段階では11サービスが提示されています。
- ANAふるさと納税
- ANAの保険
- 住まい de MILE
- ANA STORE @SKY・国際線機内販売
- 空港内店舗(ANA FESTAなど)
- ANAショッピング A-style
- ANAトラベラーズ
- ANAマイレージモール
- マイルた貯まるその他加盟店
- ANAカードマイルプラス
- ANAマイレージクラブモバイルプラス
以上です。大変そうに見えますが、サービスを吟味すれば7つ利用でもそこまで高いハードルではないと思います。
サービスは対象期間に1回でも利用すれば1カウントされます。
サービス | 概要など ※達成度 |
ANAふるさと納税 | ANAのふるさと納税サイトの利用、対象期間中に寄付 ※容易 |
ANAの保険 | ANAの保険に加入、継続時に貯まるANA SKYコインで判定 ※難、数百円の保険がないのでいまいち |
住まい de MILE | 不動産関連のサービスを利用・購入 ※金額が高めで難 |
ANA STORE@SKY 国際線機内販売 | 国内線(@SKY)または国際線機内販売の利用 ※国内線でもOKなので容易 |
空港内店舗 | ANA FESTAやANA DUTY FREE SHOPの利用 ※容易、ただANA FESTA(株)が運営するフランチャイズ店舗は対象外なので注意 |
ANAショッピング A-style | ネットでA-styleの利用(全額マイル支払いは対象外) ※容易、何か1回買い物するだけ |
ANAトラベラーズ | 対象期間に利用しマイル積算があればOK ※中等度、旅行プランの一つを割り振れば容易か |
ANAマイレージモール | 対象期間にANAマイレージモールを利用しマイル積算があればOK ※容易、1回でもモール経由で楽天を利用するだけ |
ANAカードマイルプラス | 対象期間内に利用がありマイル積算があればOK ※容易、セブンイレブンでANAカードを使うだけ |
ANAマイレージクラブ モバイルプラス | 対象期間に入会、または継続契約 ※容易、月額300円だが対象期間の最後の方に加入すればいい |
マイルが貯まるその他加盟店 | 上記条件以外の対象加盟店利用、マイル積算があればOK ※容易、日常でANAカードを使っていればどれか引っかかる |
対象サービスを詳しく検討してみると、容易な条件は8つあります。
対象期間に1回は空港に行ってセブンイレブンで買い物をしANAフェスタ(対象店舗)でも買い物をしてANA運航便に搭乗して機内販売も利用、そのすべてをANAカードで購入すれば3つは条件をクリアします。
後日ANAマイレージモール経由で楽天を利用すれば4つです。
なので少し意識するだけで対象サービス7つは達成できるでしょう。大切なのは次の条件3をクリアするためにも、日常のありとあらゆるクレジットカード利用でANAカードを使うことです。
条件3:達成条件の決済額
条件の3つ目は達成条件の決済額です。このハードルが高そうに見えるために、ネット上ではこのチャレンジ達成は「無理」という評価が多勢でした。条件を詳しく見てみましょう。
対象期間内にANAカード決済額+ANAPay決済額が基準に達すれば条件の3はクリアとなります。
条件としては400万円、または600万円ですが、欲しいステータスを考えれば600万円をクリアするのが必要な基準と考えていいでしょう。
ANAPayに関してはJCBブランドのカードが必要ですし、大きな買い物には使わないでしょうからあまり考えなくていいと思っています。
600万円のANAカード利用額ですが、注意点があるので列挙していきます。
- 複数枚カードを保有している場合、いずれか1枚での条件達成が必要(カード毎に合算不可)
- 電子マネーやANAPayへのチャージ対象外
- 年会費など対象外の支払いあり
最重要事項はANAカードを何枚持っていても、いずれか1枚で600万円(or400万円)の条件達成が必要、という点ですね。
JALカードと違ってANAカードは色々便利なので複数枚持っているヒトは多いかと思います。注意しましょう。
メインANAカードを1枚定めて、条件2の対象サービスも含めて1年間すべての決済をそのANAカードの集約させることが重要となります。
ANAステータスチャレンジはお得?お得じゃない?やる?やらない?
今回発表されたANAステータスチャレンジ2021年はANAカード決済額の条件が厳しいので、多くの人にとっては「無理」という感想になります。
ワタシもそう思いますが、飛行機に乗る機会が少な目な立場としては国際線が利用できない現状、少ないプレミアムポイントでANAダイヤモンドステータスまで到達できるのは「朗報」と捉えています。
600万円というハードルは通常は困難極まりない感じがします。年収レベルですからね。
しかし世の中には「カード決済を取り戻す系」の方法があるので、日常生活で利用しつつそういう方法を屈指すれば不可能とまでは言えないと思います。
もちろん飛行機に乗りまくれるのならそっちの方が出費としては安く感じます。通常のANAダイヤモンドステータス基準は10万プレミアムポイントで100万円前後ぐらいの出費になりますから。
ただクレジットカードの利用というのは日常的に行うものなので、ANAダイヤのために500万円分余計に出費している!とは言えないのですよね。
ワタシは家族旅行中心なので、プラスMoreにまで到達しないとなかなかANAダイヤモンドの恩恵は受けれません。
5万PP分飛ぶのもそんなに簡単ではないので、やらない方向に一応考えています。
そんな事を考えつつも、カード決済はANAカードに集約させようと企んでいるので、ワタシの言うことは使用しないでくださいね笑。
結局、クレジットカードをぐるぐる回せるヒトや事業でも利用しているヒトなんかは今回のキャンペーンを喜んでいる、という結論ですね。カード決済ありき!コレに尽きます。
まとめ
ANAの新しいステータス基準が発表されました。2021年のチャレンジという形で永続するかどうかは謎です。
条件は色々あるのですが、結局ANAカードを600万円使えるかどうかにかかっているという内容でした。
普段のご自身のクレジットカード利用額を考えれば、ANAステータスチャレンジに参戦するかどうかは自ずと分かるのではないかと思います。