ANAやJALのエアラインステータスを得るために飛行機に乗りまくることを「修行」と呼んだりしています。ANAの場合は50,000プレミアムポイントを貯めてANAプラチナステータスからスーパーフライヤーズカード(SFC)入手を目指すSFC修行、JALの場合は50,000FLY ONポイント(FOP) or 50回搭乗を達成してJALサファイヤからJALグローバルクラブ(JGC)入会を目指すJGC修行、が一般的です(この界隈ではですが)。
その先を目指すANAダイヤモンド修行やJALダイヤモンド・プレミア修行もあります。
その修行を効率よくコストパフォーマンス重視で行う方法の1つが「海外発券」です。
通常海外旅行に行くときには日本発着の便を予約します。当たり前です。しかしそこをあえて海外発着で日本を往復する航空券を発券するのが「海外発券」です。
メリットは同じように日本と海外を往復するのに海外発券の方が値段が安いことです。それでいて同じ予約クラスなら得られるステータスのためのポイントが同じなので、コストパフォーマンスに優れるわけです。
海外発券のやり方は簡単で国際線航空チケット発券時に出発地を海外、到着地を日本にするだけです。
デメリットは海外が出発となる発券なので、その海外の出発地に行くために別の航空チケットが必要になる、という事です。
ワタシは2019年にANAの対象運賃搭乗で貯めることができるプレミアムポイント(PP)を貯めて、ANAの上級ステータスであるANAダイヤモンドを目指そうかなぁと考えています。
その主軸になるのがご紹介しているANA航空チケットの「海外発券」です。
しかしワタシはここ2年ぐらいで飛行機を頻用するようになり、元々航空業界にそれほど詳しくありません。またマニアックなルートを利用しないので航空チケット予約の「イロハ」にも疎いのです。
そんなワタシがやってしまった勘違いと、その対処法について備忘録としてまとめてみたいと思います。
内容は運賃規則で定められている「最長滞在日数」についてなので、この界隈の猛者どころか、ちょっと詳しい人だったら誰でも知っていて気をつけていることなのであしからず。
修行って何??という方はまずは下記記事からご参照下さい。
ANAの運賃規則について
通常航空チケットを予約する時にあまり意識することがないのですが、発券した航空チケットの運賃にはいくつかの規則が決められています。
航空チケットの運賃によっていろいろな制約が定められていて、それが上記のサイトに載っています。
その内容は就航先によって細かく決まっているのですが、例えば以下のようなことが定められています。
- 予約期限
- 購入期限
- 空席待ちルール
- 旅行パターン|片道・往復・周回など
- 最低旅行日数
- 最長滞在日数
- 乗り換えルール
- 途中降機ルール
- 経路規定
- 統合可能運賃
- 予約変更/払い戻しルール
- 子供割引
通常の利用時には予約変更・払い戻しルールぐらいしか気にしなかったものですが、これが修行となると上記のルールにいろいろ引っかかる事があるのです。
例えば日本発クアラルンプール行のANAプレミアムエコノミーの運賃規則を見てみます。
ANA運賃規則一覧の『日本発その他の東南アジアエリア』から到着地マレーシアで探します。今回は「特別運賃」を見てみましょう。
するとご覧のように色々細かく運賃規則が決まっていて、例えばこの特別運賃では「必要旅行日数は1日だか土曜日を含める必要がある」とか「最長滞在日数は14日まで」などという事がわかります。
エコノミークラスの期間限定運賃(いわゆるセール)では、それぞれに色々と細々とした決まりがあります。
通常上記のような決まりごとは予約画面を進めていくうちに最後の方に表示されるものですが、運賃規則一覧からも確認することができます。
ANAのエアライン修行を検討中に気づいた大チョンボについて
今回ワタシはANAのプレミアムポイントを貯めるために海外発券を積極的に行おうと考えました。
クアラルンプール(KUL)発→日本→クアラルンプール着という旅程で、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスを乗り回してポイントを貯める方法です。
そして少しでもプレミアムポイントを貯めるために、上記のKUL→日本→KULの周回を挟んで海外発券ルートを閉じるための航空チケットにANAの日本発エコノミークラスにしようかと思ったのです。
つまり
日本(エコノミー)→・・KUL→日本→KUL→日本→KUL【海外発券部分】・・・→日本(エコノミー)【日本発券部分】
と言った具合です。
エコノミークラスで日本からクアラルンプールに向かうと、安い運賃だと7-8万円台であります。ただ予約クラスが悪いので、貯まるプレミアムポイントは50%になってしまいますが、少しだけ貯まるなら儲けものです。
で実際にクアラルンプール出発の海外発券を3往復ぐらい挟むつもりで、まずANAの日本発クアラルンプール往復エコノミーチケットを確保しようとしました。
仕事や家庭の事情で、土日を飛べる修行旅行に行けるのは月に1回がせいぜいなので、最初の出発から4ヶ月後に帰ってくるようなエコノミーチケットになります。
すると、普通運賃に近いすごく高い運賃しか表示されませんでした。8万円どころか25万円ぐらいします(・_・;)。
それこそが安い運賃を定めている運賃規則に載っている「最長滞在日数」が関わってきていたのです。
安い運賃は最長滞在日数が14日とか2ヶ月とかになっているので、間に4ヶ月も挟んでしまうと、最長滞在日数が1年になっている普通運賃しか選択することができないのです。
これにてあわよくば少しでもANAのプレミアムポイントを貯めようと、海外発券を挟む(閉じる)チケットにANAエコノミーを利用しようとした夢、潰えました。どうりで誰も選択してないなぁと思ったものです。
海外旅行好きの人や詳しい修行僧にとっては当然のことだったかもしれないですけど、ビギナーってこんなことまで知らないし気づかないだ、と認識してくださると幸いです(-_-;)。
海外発券を閉じるための日本発航空チケットをどうするか
では海外発券を閉じるための前後に利用する航空チケットになにを選択するのか、と言う話になります。
よく利用されるのがLCCです。例えばエアアジアが福岡からクアラルンプールへの直行便を就航予定(2019年3月1日より)なので、当初はこちらを利用しても面白かと思いました。
ただ以前も確認したのですが、最初は週4運航予定とのことでいまいちワタシの考える旅程にはマッチしなかったのです。
そんなこんなで悩んでいたワタシにビビビッとインスピレーションをくださったのが、ワタシのクレカ師匠であるMMさんの下記記事です。
ビビビっときた部分は「JALの海外特典航空券は片道発券可能」という部分です。
せっかく2018年に修行してまでJALのステータスをゲットしたのに、2019年はANAの修行を決めちゃってJALに乗る回数が少なくなっちゃっていたのです。
ANAの海外発券を閉じるためにJALの特典航空券を利用する、甘美な響きです(^^)。
JALの国際線特典航空券を見てみると、JAL国際線特典航空券PLUSのおかげで、必要マイル数が2倍になることもありますが特典航空券を確保できないということはなさそうでした。
これにて2019年ANAのステータス修行計画をやっと進められそうです。後は日時とお財布との相談ですな^^;。
まとめ
通常航空会社の運賃にはその予約クラスに応じた運賃規則が定められています。
ただあまりにも常識の範囲内で定められているので、通常時は予約のキャンセル料についてぐらいしか気にしたことはないと思います。
実際には色々なことが細かく決められていて、それらの規則がエアライン修行に影響を及ぼすことが起こりえます。
ぜひANAのSFC修行やJALのJGC修行、さらにダイヤモンド修行を画策しているのであるならば頭の片隅にいれておくといいと思います。ANA/JALダイヤモンド修行をするような猛者は知っていて当たり前、というツッコミはなしでお願いしますm(_ _)m。
以前行ったANA/SFC修行時はすべて国内線のみで修行を達成したので、考えたこともなかったのです^^;。
いつもブログを参考にさせていただいております。有益な情報、ありがとうございます。
ただ、今回の内容(とりわけLCCに冠する記述)には不正確な点が多いです。
まず、「エアアジアは福岡からクアラルンプールへの直行便を就航させた」とありますが、エアアジアXの福岡就航は3月1日からなので、現時点では就航しておりません。
また、「LCCに対する忌避感が否めない(中略)定時運行への不安が半端じゃない」とありますが、これは客観的情報に基づいていない思い込みです。エアアジアXのFUK-KULは未就航なので実際のデータがありませんが、例えばHND-KULについては以下のサイトで実際の発着時刻の履歴を確認することが出来ます。
https://ja.flightaware.com/live/flight/XAX523/history/20190122/1455Z/RJTT/WMKK
これによれば、エアアジアXはほぼ定刻運航(出発時刻は定刻よりも早い場合が多い)事がわかります。同じ路線のANAと比較してみても、
https://ja.flightaware.com/live/flight/ANA885/history/20190121/1505Z/RJTT/WMKK
遜色ありません。
にもかかわらず、「定時運行への不安が半端じゃない」とするのはブログ主様の思い込みです。第一、LCCの遅延が問題になっていたのはエアアジア・ジャパンが就航した2012年頃のことであり、現在はほとんどの便が定時運航されています。
さて、私はブログ主様の「LCCに対する忌避感」を否定するつもりはありません。しかし、禁忌感の理由を定時運航への不安に求めるのは、上記の通り賛同できかねます。LCCに対してなんとなく禁忌感があるのならば、はっきりと「私はLCCが嫌いだ」と書き個人的な見解であることを示すべきで、そうなさらずに定時運航への不安を持ち出して客観性を装うのは、ある意味卑怯です。
さらにもう一点。文中では「運行」という漢字が用いられていますが、これは陸路に対して使われます。一方、空路については「運航」を用いるのが正しいです。
大変貴重なご意見ありがとうございます。
ご意見をいただけることで、ワタシ自身を見直すことができるので大変嬉しいです。
今回頂いたご意見については、すべておっしゃる通りです。
さっそく訂正させていただきたいと思います。
訂正した内容ではLCCに対するワタシの評価(好き嫌い)そのものを消してしまっていて、
そちらも卑怯と思われるかもしれません。
ただ今回ご意見を頂いて確認したところ、
エアアジアのとりあえずの週4運航(運行ではないのですね、勉強になりました)では
ワタシの望む旅程と合わず、以前はそれで断念したことを思い出したのでそちらの記載に
変えさせて頂きました。
LCCのワタシの評価は、
実際のところ乗ったことがないので分からない
となります。
今後利用することも検討しつつ
正しい情報をこれからも発信していきたいと思います。
今回はコメントをいただきありがとうございました。
片道航空券は入国審査で別室送りとなる可能性が往復チケットに比べて格段に高くなります。これは帰りの予約を別に持っていても同じです。入国を拒否されるとその後どうなるのか調べておくことも大切と思います。
貴重な情報を教えて頂きありがとうございます!
普通に予約ができるので、そういう事態は全く考えていませんでした。
しっかりリサーチしておきたいと思います。